新築からおよそ10年。
嗅覚を利かした塗装の営業さんが、飛び込んできます。
営業さんはこう言いますが、本当に外壁は家の購入から10年で塗り替えなきゃダメなんでしょうか。
本当に10年で外壁は塗り替えないといけないの??
結論から言うと、10年で外壁は塗り替えた方が良いことは確かなようです。
ただ「10年」という数字に惑わされすぎず、一度自己点検してみてはどうでしょうか。
外壁に次のような症状が見受けられたら、外壁塗装が必要になります。
- 外壁が日焼けを起こし、ツヤがなく色があせている
- 撫でると白い粉状のものが手に付く
- 外壁にひび割れがある
- 塗料が剝がれている
- 継ぎ目のシーリング材に「切れ目」「隙間」が見える
このような状態になると、外壁は本来の「家を守る鎧」の機能を果たしてない可能性があります。
上記の症状は、上になるほど初期症状、下の症状になるほど劣化が進んでいます。
「ガルバリウム鋼板」のように塗り替えが不要なものや、30年塗り替えがいらないような外壁材もありますが、そういうケースでは購入先会社からそれらの説明を受けているはずです。
そういう説明がなかった場合、10年で塗り替えの必要性は高くなります。
新築の場合、チープな外壁塗料を使われる事が往々にしてあります。
(外壁の耐久性などを、強い売りにしている場合は別です)
これは販売単価を抑えるために、外壁塗料を安いものにするからです。
そうなると、新築の場合5年~10年で塗る替えの時期になることが多くなります。
以下は、国土交通大臣から指定を受けた公益財団法人「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」の相談窓口に届いた相談と回答です。
消費者による相談
築22年の木造2階建て在来工法の住宅について相談します。
1)壁の塗装が色あせて、防水が効いていない。
2)壁にひび割れが入っている。壁や窓枠の下などに5〜6本ある。1〜2mの長さで、幅1mm程度の大きさである。
3)屋根の防水が効いていなくて、色もあせてきた。黒い住宅屋根用化粧スレートに灰色の縦の筋が入っている。
このままにしておいたらどうなるのでしょうか。
センターによる回答
1)壁の塗装についてですが、築後22年の住宅の外壁では、ラス下地のモルタル塗りと考えられます。このままにしておくと雨水が浸透して、内部のラスシ−ト(防水紙)部分に入り、住宅の構造部分を腐らせる可能性があります。
2)壁のひび割れが入っているとのことですが、このままだと雨水が窓下やひび割れ部分から浸入して(1)と同様に、内部を腐らせるおそれがあります。
3)住宅屋根用化粧スレートも築22年となると色も褪せてきますが、屋根材は、通常、脱色だけでは防水に影響しないと考えられます。ただし、金属役物の錆、役物釘の浮き、笠木の腐敗などはチェックして、早めに補修するべきです。金属部分は錆が発生する前に塗装する必要があります。
屋根の美観上の問題などでリフォームする場合に、再塗装の方法がありますが、雨漏りしている場合は原因を確かめてから補修することが望ましいです。
引用元:https://www.chord.or.jp/case/detail/detail_6366.html
このように政府系の第三者機関でも、外壁の劣化で構造内部が腐ると警告をしています。
外壁塗り替えの手順
では外壁の塗り替えをする場合、どういった手順を踏めば良いの?
というお話をします。
それは次の順番が一般的です。
- 地元の業者3社くらいに見積もりを依頼
- 見積もりを比較し、1社に決定
- 契約を交わす
- 期日までに指定口座へ代金支払い(一括入金)
- 施行
見積もりは、必ず複数社からとるのが基本です。
そうでないと
- 我が家の外壁塗装の本当の相場が掴みにくい
- 見積もり書の「違和感」に気付きにくい
- 対応力の差を感じられない
などの、不利が生じます。
■明日までに決断してくれたらキャンペーン価格の○○円で出来ますよ!
■あと2名様なんです!
なんて急がせてくる場合があります。
その手にのってはいけません、おおかたウソですので・・いつでもキャンペーン価格でやってくれますし、何人でもやってくれます。
さらに言うと、その手のセールストークをしてくる業者は、施工にも誠実さを欠ける可能性があります。
施行工程や塗料など、どうにでもごまかせる業界です。
誠実な業者を利用したいものです。
その意味でも、こちらも塗料のグレードや工程の知識などは簡単にでも把握しておきましょう。
【外壁塗装】ユーザーが知っておきたい最低限の知識
外壁塗装について、施主であるこちらも最低限の知識をもって、見積もりの説明や価格交渉に臨むのは大事なことです。
塗料のグレード
塗料の種類 | 1平方メートルあたりの価格 | 耐用年数(目安) |
アクリル塗料 | 1,000円~1,800円/㎡ | 3~8年 |
ウレタン塗料 | 1,400円~2,500円/㎡ | 5~10年 |
シリコン塗料 | 1,800円~3,500円/㎡ | 7~15年 |
ラジカル塗料 | 2,200円~2,800/㎡ | 10~13年 |
フッ素塗料 | 3,000円~5,000円/㎡ | 15~20年 |
セラミック塗料 | 3,000円~5,000円/㎡ | 10年~25年 |
無機塗料 | 3,500円~5,500円/㎡ | 15年~25年 |
同じ「シリコン塗料」でも、その中にグレードがあるので値段にも幅があります。
また家の立地や環境によって外壁に与えるダメージは異なります。そのため耐用年数にも幅が生じます。
また、見積もりなどで塗料の品番が解ったら、塗料製造会社のホームページなどから「正しい塗料の使用方法」などが解ります。
それらから、工程の手抜きなどをチェックすることも可能です。
例えば塗料の国内トップメーカーの日本塗料のホームページでは、以下のように塗装業者に向けた「塗料の使用方法」が記載されています。
例えば上図は、ある日本ペイントの「下塗り塗料」の注意書きです。
そこには気温10℃では、乾燥に4時間以上おかないといけないなどあります。
そのような工程を守らないような事があれば、こちらで気付き指摘することもできます。
外壁塗装の工程
外壁塗装は概ね次の工程を行います。
※一般的な一戸建て(二階建て)の場合
-
- 足場の設置
- 飛散防止ネットの設置
- 外壁の高圧洗浄
- 素地調整
(外壁の凸凹を削ったりひび割れを埋めたり) - 空調室外機や窓などへの養生
- 下塗り
(塗料の付をよくするシーラー) - 中塗り
(上塗りを助け、厚みを持たせる) - 上塗り
- 職人による仕上り確認
- 足場の解体
- 後片付け、清掃
これらの工程が一般的ですが、住居の大きさや形、塗料の種類によっても若干違うこともあります。
また、各工程の日数ですが、これも季節や天候によって違ってきます。
ただ、やたらと急いでされると大事な「乾燥」が不十分で、後で支障が出てきますので注意が必要です。
また、不自然なほど時間を置かれるのも問題です。
次は、少しショッキングなお話になりますが、大事な注意点になりますので、少しお付き合いください。
【外壁塗装業者】知られざる闇の部分
経験未熟な職人が横行する昨今
外壁業者の職人は、昔は「施工経験10年で独り立ち」と言われてました。
それが昨今、2年たらずで独り立ちしてしまう職人も多いと言われています。
外壁塗装業は、免許もなく資格もありません。
そして今は、ネットで集客さえできれば、それなりに商売ができるので手っ取り早く開業する経験浅い職人が多くなっているのです。
高い料金を支払って、腕の未熟な職人の施工では心配です。
往々にしてあるのは塗料が飛び散り汚されたり、工程や塗料の規格を無視した施工などでしっかり接着されてなかったりというケースです。
利益重視の悪徳業者
外壁塗装の業界には、残念ながら「悪質な業者」が一定数存在します。
それら悪徳業者は、どんな手口で不当な利益をとるのでしょうか。
- 見積もりに提示した塗料より、グレード下の塗料にこっそりチェンジ
- 塗料を薄めて、コストを浮かす
- 何かと理由を付けて、見積もり提示金額より高く請求
⇒これは良くあるケースで、拒むと途中でも工事を辞めて引き上げてしまう
悪質な業者は誰しも頼みたくありませんが、これを事前に見抜くのは不可能に近いです。
次はこれら悪質な、未熟で施工が乱雑な業者を掴まされない対策についてお話していきます。

■対策法
絶対やるべき「相見積もり」
外壁塗り替え工事では、たったの1社の見積もりを「お得」と信じて契約してしまう方が本当に多くいます。
それは冒頭でもお話したように、期日を区切って「キャンペーン」を装い契約を急がせる業者が多いからです。
それは、見込み客に対して
- 熟考させて気が変わるのを防ぎたい
- 他の業者に見積もり依頼させる時間を与えたくない
- 知人に相談させたくない
という理由があるからです。
特に「他の業者に見積もり依頼させる時間を与えたくない」が、一番避けたい理由です。
他の業者に見積もりをとられると、「実は対して安くない」という事がバレてしまうからです。
複数社から見積もりを貰うことを「相見積もり」と言います。
相見積もりは最低でも3社以上から行うようにしましょう。
業界に精通している「一括見積もりサイト」を利用して悪質業者を排除しよう
せっかく3社の見積もりをとっても、そのうちの1社が「悪質な業者」だったらどうでしょう。
相場観もちがって来ますし、悪質業者が最安値の提示をしてきたとして、実際その値段で請求してくるとは限りません。
そのような対策として、ネットで「一括見積サイト」を利用することが一番簡単で確実です。
優秀な大手の一括見積サイトなら、次のような利点があります。
- 優良な塗装業者だけが加盟店となってる
- ユーザーの利用は完全に無料
- 見積もり後、しつこい営業攻勢はしてこない
- 悪徳業者がいないので、正確な相場観をつかめる
業界に精通している優秀な「一括見積サイト」であれば、加盟店の審査が厳しく指導もしっかり行うので、悪質な業者は加盟店でいられせん。
クレームが多い業者も、加盟店から外させられるので「悪質」ばかりでなく、「施工が未熟」な業者もいなくなります。
どんどん利用すべきね!
いいえ、「一括見積サイト」なら、どこでも良いわけではありません。
前述したように、「業界に精通している一括見積サイト」でないと、安全ではありません。
業界に精通してない「一括見積サイト」も、実のところ非常に多くあります。
業界に精通していなければ、プロ集団である業者の審査も指導もできませんから。
つまり、プロ集団が認めるような審査基準を引くには、業界にかなり精通してないと不可能なんです。
当サイトが自信をもって、お薦めできる「一括見積サイト」は以下の2つです。
■タウンライフ外壁・屋根特集
■ハピすむ
これらから相見積もりをとれば、正確な相場がわかります。
タウンライフ外壁・屋根特集
全国に590社以上の加盟店と提携
利用方法
- 公式ページから「見積もりスタート」を開始
- 公式ページの案内に従い、必要事項を入力
- こちらの要望(予算など)に対応可能な業者が、複数表示されます
- その中から見積もりを依頼したい業者にチェックをいれ、見積もりを申し込む
⇒タウンライフは、見積もり依頼したい業者を無制限に選べます - 後日、依頼した業者から連絡(電話、もしくはメール)がくるので、現地調査の日程を打ち合わせ
- 現地調査に来るので、その後に見積もりをもらう
- いっさいの料金はかかりません。
見積もりをもらったあと
お願いする場合、2週間以内にこちらから連絡します
と伝えればOKです。
その後、しつこく営業などもされません。
見積もり後、すべてお断りしても、まったく問題ありません。
\\公式ページを見てみる//
ハピすむ
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- いっさいの料金はかかりません。
タウンライフと同じく、見積もり後のしつこい営業などもなく、全て断っても問題ありません。
まとめ
この記事をまとめると、次のようになります。
- 外壁塗り替えは、新築の場合10年で塗り替え時期に達している可能性が高い
⇒ガルバリウム鋼板のようなメンテナンスフリー外壁を除く - 「10年サイクル」は、塗料の種類によってマチマチだが、塗り替えのサインを見てみる
- 外壁塗り替えをしないと、家に大きなダメージを与えるのは間違いない
⇒政府系公益財団も同じ見解を示している - 塗り替えを依頼するなら、かならず相見積もりをするべき
- 大手の信頼できる「一括見積サイト」を利用することで悪質な業者を選択しから排除できる
「10年サイクル」は、一概には言えませんが外壁塗り替えを怠ると、あとあと家の構造部の腐りなど、もっと大きな修繕が必要になる可能性もあります。
「塗り替え時期」か否かの判断も「一括見積サイト」で、複数の優良業者に意見をもらうことで、判断できるかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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